
「日本画を学びたいけれど、どの美術大学を選べばいいのか分からない…」
そんな悩みを抱えていませんか?
日本画は、日本の伝統と現代の感性を融合させた魅力的な表現の世界。
だからこそ、自分に合った大学を選ぶことが未来のアーティストとしての一歩を踏み出すカギになります。
本記事では、日本全国から厳選した「日本画志望者におすすめの美術大学」を5校ご紹介します。
それぞれの大学が持つ個性や特色を徹底解説し、あなたの夢をかなえるためのヒントをお届けします!
日本画とは?
日本の伝統的な技法や美意識を基盤に制作される絵画のことを指します。
天然の顔料や墨を用い、岩絵具や胡粉(貝殻から作られる白色顔料)などが使用されます。
伝統的な日本画では、自然や季節感、美しい風景、花鳥風月などを主題とすることが多いです。
明治時代以降、西洋画の影響を受けつつも、日本画の伝統を再構築する動きがあり、東京芸術大学をはじめとする美術教育機関で体系的に学ばれるようになりました。
現代では、日本画の技法や素材を基盤としつつ、抽象表現や新しいテーマを取り入れた作品も多く、より自由で多様な表現へと進化しています。
東京藝術大学

最初に紹介するのは、東京藝術大学。
学部に関わらず、日本全国全ての大学で一番入学するのが難しいと言われる大学でもあります。
その理由は、入試の日に本物と見間違えるほどの写実テクニックと運をMAXで発揮できなければ入学できないからです。
倍率は驚異の15.6倍!(2024年 日本画 https://admissions.geidai.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2024/02/be526376f235b904294fa380d4fe3fb1.pdf)
予備校には、藝大目指して10浪近いもはや仙人のような生徒もいるほど。
その恐ろしいほどに狭き門をくぐり抜けた暁には、非常にハイレベルな授業を受けることができます。
本格的に画家を目指している人にとっては「藝大生(藝大卒)」という最強のハクがつき、業界からの注目度も桁違いです。
著名な卒業生(著名人が多すぎるので日本画専攻のみ)
横山大観、東山魁夷、平山郁夫、村上隆、末永敏明、松井冬子など
こんな人にオススメ!
- 本気で画家を目指している人
- 多浪を覚悟できる人
公式HP
京都市立芸術大学

西日本で一番ハイレベルな芸術大学と言えば、京都市立芸術大学。
キャンパスが2023年に京都駅東部へ全面移転し、設備もアクセスもとても良くなりました。
そして、京都という日本伝統文化の結晶のような土地で日本画を学べるということは、人生の中でもかけがえのない貴重な経験となるでしょう。
街全体に、日本伝統こだわりの美が凝縮されているので、自然と美意識に磨きがかかりますよ。
また、京都は「学生の街」とも言われ、学生が非常に多く、関西人特有の距離感の近さで、誰とでも交流しやすいというポイントがあります。
人との交流で自分を成長させたい人にとっても、とても良い環境と言えるでしょう。
著名な卒業生
竹内栖鳳、上村松園、草間彌生、名和晃平、ヤノベケンジなど
こんな人にオススメ!
- 京都という国際芸術都市で学びたい人
- 新しいキャンパスで学びたい人
公式HP
東北芸術工科大学

地方大学というハンデがあるにも関わらず、東京の美大の知名度に引けをとらない存在感を放っている東北芸術工科大学。
日本画専攻は、一時期は東京藝大の次にレベルが高いとも言われたことがある実力を持っています。
美術科の卒業制作の優秀作品は東京都美術館でも展示され、”東京の学生とは一味違う感性”に鑑賞者も一目おいています。
その理由は、地方という特性を活かした「巨大なアトリエ」と「大自然の中に佇むキャンパス」。
学部一年生の頃から、かなり広いアトリエスペースを与えられ、巨大な作品の制作に打ち込むことができます。
また、学生が選ぶモチーフには自然物が多く、作品に大自然の壮大さが加わります。
著名な卒業生
藤本タツキ、大久保開、財田翔悟など
こんな人にオススメ!
- 大型の作品を描きたい人
- 都会よりも自然の方が好きな人
公式HP
武蔵野美術大学

「どうしても東京の美大生になりたい!」と夢を抱く学生さんも少なくないでしょう。
そこでおすすめするのが、武蔵野美術大学です。
東京五大美術大学(武蔵野美術大学・多摩美術大学・東京造形大学・日本大学芸術学部・女子美術大学)の一つとしても数えられる、非常にネームバリューのある大学。
卒業生には有名なデザイナーやアニメーターも多く、商業的に成功している方がたくさんいます。
就職を意識している学生にとっては、卒業生に良いお手本がたくさんいるのは安心ですよね。
著名な卒業生
水木しげる、リリー・フランキー、今敏など
こんな人にオススメ!
- 卒業後に就職を意識している人
- 東京の大学生になりたい人
公式HP
金沢美術工芸大学

最後に紹介するのは、金沢美術工芸大学。
金沢といえば、加賀友禅や金沢箔、輪島塗など…世界に誇る様々な伝統工芸が花開いた土地。
伝統工芸や伝統芸能が盛んな一方、現代アートにも力を入れています。
他の大学入試と比べると、技術だけでなく学力も求められます。
また、金沢はヨーロッパ系の外国人に大人気の観光地です。
海外の人が愛する都市で勉強するのは、落ち込んだ時、自分が恵まれた環境で学べていることを再確認できるきっかけになるでしょう。
著名な卒業生
細田守、宮本茂、東村アキコなど
こんな人にオススメ!
- 卒業後に伝統工芸等を継承する仕事に就きたい人
- 絵だけでなく学力にも自信がある人
公式HP
まとめ:オープンキャンパスに行って自分に合った大学を見極めよう!

今回は、日本画コースの難易度や土地柄など複合的な点を総合して紹介させていただきましたが、本来の“アート”に順位など無いもの。
入試レベルの高い大学を目指す志は素晴らしいですが、大切なのは入学後。
入ってみたところで、思い描いていたキャンパスライフとは違って辞めてしまったり、引きこもる学生は意外と少なくありません。
つまり、大学選びと同時に自分自身の分析も忘れずに。
自分に合った大学を見極めて、素晴らしいキャンパスライフを手に入れてくださいね!
オープンキャンパス情報の総合サイトは以下です。