※この考察は、NHK大河ドラマべらぼうのネタバレを含みます。

第26話では浅間山の大噴火により凶作となった米が値上がりして、米騒動の勃発が描かれました。

昨今起こっている令和の米騒動とそっくりだったぞ!
今回は、江戸時代の米騒動、また令和の米騒動の比較について詳しく解説していきたいと思います!
⇩ちなみに、他にも大河ドラマべらぼうに関する記事を書いていますので、興味のある方はぜひ読んでいただけると嬉しいです!⇩




概要:江戸と令和の比較
天明の大飢饉(1780年代) | 令和の米騒動(2020年代) | |
---|---|---|
原因 | 自然災害(冷害・火山噴火)+政策の失敗 | 消費行動の変化+需給調整の失敗 |
被害者 | 一般庶民、農民、都市の貧困層(餓死者多数) | 主に稲作農家(経済的損失)、一般庶民 |
政府の対応 | 田沼意次→失脚、松平定信による寛政の改革(節約令) | 米の生産調整 |
社会的影響 | 暴動・一揆・人口減 | SNSでの抗議・政治的議論(暴動なし) |
死者 | 推定90~100万人 | なし(主に経済的な被害) |
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Q1. 天明の大飢饉とは何ですか?
A. 江戸時代中期に発生した日本の近世史上最大規模の飢饉です
江戸時代中期の1782年(天明2年)から1788年(天明8年)にかけて発生した全国的な飢饉で、江戸四大飢饉の一つとされます。
Q2. なぜ起きたのですか?
A. 主な原因は3つあります


- 冷害・異常気象:1770年代後半から東北地方を中心に凶作が続き、特に1783年には夏でも綿入れ(防寒のため着物に綿を入れて対策すること)が必要なほどの冷害が発生しました。
- 火山噴火:1783年に岩木山(青森)と浅間山(長野と群馬の県境)が相次いで噴火し、火山灰による農地被害と日射減少が収穫に致命的打撃を与えました。
- 経済・政策の要因:田沼意次による商業主義的政策は食料備蓄より米の商取引を重視し、蓄えが少なくなっていた結果、価格高騰と備蓄不足が起きました。
Q3. 被害の規模は?
A. 飢饉による死者数は100万人近くに及びました。
- 全国の死者数は約90万人~100万人に達したとされました。
- 特に東北地方の津軽藩(青森)では、8万人以上が餓死し、藩人口の半数近くが失われたと記録されています。また、都市に難民が流入して治安の悪化や米屋への打ちこわし・百姓一揆が各地で頻発しました。
Q4. 政治的にはどんな影響がありましたか?
A. 田沼意次が失脚し、寛政の改革(節約令)につながりました。


飢餓の中で人肉食や暴行事件などの悲惨な状況が多発し、社会秩序が崩壊しました。また、田沼失脚後には、松平定信による寛政の改革につながりました 。



べらぼうでは松平定信を寺田心くんが演じているぞ!
ちなみに以下の記事で、寛政の改革についてわかりやすく解説しています。
興味のある方はぜひご覧ください。


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Q5. 政治はどのように対策しましたか?
A. 政府は以下のような対策をしました
- 救荒米(施米)や施粥所(救小屋)の設置。
- 流民帰郷支援(人返し)と備蓄制度の整備(社倉・義倉、江戸の七分積金、囲米義務など) 。
- 各藩でも地方豪農による支援、畑作への転換や農法改良が進められ、救荒書や飢饉記録が広く伝承されるようになりました。
Q6. この飢饉から得られた教訓はありますか?
A.農業の重要性の再認識と、多様化の必要性を再認識することとなりました


気候変動や自然災害がいかに食糧政策に連鎖的に壊滅的結果を招くことが明らかになり、農業の重要性の再認識と、多様化の必要性が浮き彫りになりました。
その上で寛政の改革では、幕府・藩に備蓄体制や緊急時対応システムを導入させ、農民だけでなく都市住民への支援制度が整備されました。
それらは歴史資料として飢饉記録や救荒書が多く残っており、後世の研究や防災政策の先例となっています。
Q7. この歴史から学べる教訓は?
A.以下のようなことが述べられます
- 一度壊れた食料供給体制は、回復に長い時間がかかる → 天明では回復に十年以上かかりました。令和でも農家の離農は急速ですので、簡単に戻すのは難しいです。
- 自然と制度の両面から備える必要がある → 単に補助金を出すだけではなく、消費者と生産者の橋渡しや需要予測の精度向上が求められます。
- 「食」は社会のインフラであるという認識 → 天明の餓死者から、令和の農家の廃業まで、「食」を守る制度が社会を支えることを再認識できます。
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🔍 まとめ
江戸時代の天明の大飢饉と、令和の“米騒動”は時代も背景も大きく異なる二つの出来事ですが、どちらも「米」がただの食料ではなく、社会の基盤そのものであることを浮き彫りにしました。
天明期の人々は命をかけて食を守り、令和の私たちは農をどう支えるかという問いに直面しています。
「食」と「農」をおろそかにすれば、社会は簡単に揺らぎます。
過去の飢饉を他人事にせず、今の構造的な問題にも目を向けることが、次の世代に安心して食卓をつなぐための、私たちの責任なのかもしれません。
天明の大飢饉 | 令和の米騒動 | |
---|---|---|
危機の種類 | 飢餓 | 食の構造的危機 |
被害 | 死者多数 | 農家の離農・不信感 |
メッセージ | 備蓄と制度の重要性 | 農の持続性と需給バランスの見直し |
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